栗田の野うさぎ サンパウロからの小話21 三代目(A 鎌谷) 養鶏事業が近代化され、鶏の飼育羽数が増大すると、新しい病気もふえていった。ふ化場勤務が少し慣れたころから、その病気の予防接種はふ化場ですることになり、養鶏先進国からワクチン接種時に使う連続注射器が取り寄せられた。先進国は、全ての面で一歩も二... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話20 コンニャク芋(A 鎌谷) 気が付けば、庭のいたるところからコンニャク芋が芽をだしている。葉っぱが空中で広がるまでは気が付きにくいが、広がったあとでは嫌でもその存在が目に入る。がそんな所へ植えた記憶がまったくない。芋が好き勝手に飛んでいって、そこに陣取り、自己主張して... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話19 この土地持主だーれ(A 鎌谷) 土地の奥に横幅一杯に建てられた家付きの分譲地を購入した。家賃が入った時は、毎月の支払いも 楽だったが、概して支払いは悪く、家賃は入った回数より入らない方が多かった。滞納が続き、訪ねると家を二分して片方は貸し、チャッカリと家賃を取っていた。上... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話18 交通違反(A 鎌谷) 高齢者の交通事故は、自宅付近での発生率が高いという。もうすぐ我家だという安心感から気が緩むのかも知れない。 交通違反の場合は、年令との関係はどうなっているのだろう。 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話17 クセ(A 鎌谷) 親しい人が亡くなった。葬儀、ミサと亡くなった人に対する普通の別れは、この人にはしたくないとの気持が湧いて、残された者がこれから先何とか独りでやっていく決心がついた頃、自宅を訪ねてみようと思い立った。近くではない。前もって電話をし、当日出かけ... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話16 デン走ろうよ(A 鎌谷) デン助は昨年2月ゲートボール場に捨てられていた。台所の下にうずくまり、動こうとはしなかった。オスのプードルで推定年令10才、と獣医さんのみたて。気付いた仲間が水や持参したオヤツを近くに置いてやるが、食べているのか、いないのか。競技の合間にと... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話15 コンクリートミキサー車(A 鎌谷) 人にはそれぞれ変ったクセがあるものですね。車の横に家内を乗せて走る時は、意識して極力避けるようにしているのですが、独りのときはいつの間にかその癖がでてしまいます。 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話14 雨(A 鎌谷) ブラジルの八月は雨期かと思われるほど、今年は雨が多かった。ゲートボールも休み勝ちなんとなり、うっとうしい。「恵みの雨」などというが、作物を植えていなければそれもピンとこない。何か楽しいことはなかったかと考えたが、雨と楽しいこととは中々結びつ... 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話13 疣[いぼ](A 鎌谷) 小さい間は兎も角、大きくなると少々厄介な代物。邪魔になるので取って欲しいと頼まれると、鍼灸師はお灸で焼いて取ります。病院では反対に液体窒素で冷凍さして取り、時には手術をするのでしょう。 栗田の野うさぎ
栗田の野うさぎ サンパウロからの小話12 カボチャ(A 鎌谷) 日本人が好んで食べるカボチャは二種類ある。一つは圧倒的に生産量の多い「てつかぶと」、二つめはうんと少なく、あの広いセアザの朝市でも二か所でしか見られない「えびす」、特にこの後者の良く熟れたずっしりと重い逸品に出会うと、思わずニヤリと笑顔にな... 栗田の野うさぎ